【ネタバレあり】冷たい熱帯魚と比べてしまうね。園子温の最新作「愛なき森で叫べ」観ました

映画


みなさんこんばんは、貰取あむです。

前回のブログからまたまた間が空いてしまったのですが・・・

最近 Netfilxを観れるようになったので、

ネトフリ限定の「愛なき森で叫べ」を観ることにしました。

(2019年:園子温監督:151分)

サスペンス映画好きなら一度は園子温監督の作品を観たことがあるかと思います。

今回の作品「愛なき森で叫べ」はですね、

実際にあった「北九州監禁殺人事件」に着想を得た作品との事でした。

この北九州監禁殺人事件といえば、おぞましい事件としてマニアの中ではとっても有名な事件ですねえ。2002年頃の話なので、割と最近の話です。

闇金ウシジマくんにもあったじゃないですか。洗脳くん編ですね!

どんな事件かというと、話のうまい詐欺師が、徹底的な暴力と洗脳で一家を支配下に置き

自分は一切手を下さず、一家同士で殺し合いをさせる・・・って事件です。

こんな事件が実際に合った話だっていうからほんと、”事実は小説よりも奇なり”って感じです

詳しい事件の内容はWiki大先生からどうぞ。↓

https://ja.wikipedia.org/wiki/北九州監禁殺人事件

この事件をベースに、今作もバイオレンス&ファンキーに進んでいきます。

園子温監督といえば「冷たい熱帯魚」も実際の事件(埼玉愛犬家連続殺人事件ですね)から着想を得てましたが・・・・

ハッキリ申し上げると、冷たい熱帯魚の方が遥かに面白いです。

結構ネットの意見でも「冷たい熱帯魚のが面白いぞ!」って目にしたんですけど、

Firmarksだと冷たい熱帯魚が★3.6で

愛なき森で叫べ、が★3.2でしたね・・・うーん??そんなに大差ない??

まぁ一般受けしない作品なのは両作間違いないですね。

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あらすじ

上京したてのシンは、ひょんなことから知り合った仲間たちに誘われ、自主制作映画を共に撮ることになります。

その内の1人、妙子が 高校からの友人の美津子に出演を依頼するのですが

高校時代に一緒に芝居をする予定だったクラスメイトの死に直面した件をなお引きずっており、映画に出ることを拒否していました。

そんな美津子の元に「10年前に借りた50円を返したい」と不思議な男、村田から電話がかかってきます。

美津子と村田は徐々に親密になっていきますが、その様子をこっそりと撮影したシンたちは

村田をモデルにして映画を撮ろうと試みるのですが、

村田は言葉巧みに人を洗脳し金を奪いあげるとても危ない詐欺師でした。

徐々に近づく村田と美津子、そして映画を撮り続けるシンたちではありましたが、

当初は予想もしてなかった惨劇に巻き込まれることに・・・

みたいな内容ですね。

***

以下ネタバレありの感想です!!

タイトルにも書きましたが「園子温の詰め合わせ」って感じです。

私も全作は見てないので知らないネタもあるのですが・・・!

美津子の、宗教に縛られた厳しい家庭という境遇は「愛のむき出し」を連想できますねえ

そして「冷たい熱帯魚」のボディを透明にするシーンが今作はマシマシです。

死体マシマシ血肉多め。味噌団子まで作っちゃいます。

見たことないけど、屋上から集団で飛び降り自殺をするのは

集団自殺サークル」のオマージュでしょうか。

映画を撮ろう!ってのは「地獄でなぜ悪い」ですね。

あとはなんだろうなぁ。紀子の食卓は見たけど覚えてないし・・・

YOUNG DAISが出演してたのは「TOKYO TRIBE」のつながりでしょうか。

勿論俺たちのでんでん大先生も出るぞ!

登場人物の名前も過去の作品から取ってきてるんですね。

園子温の作品を見続けてる人ならニヤリとくるシーンが多い、園子温の詰め合わせ映画です。

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肝心のストーリーなんだけど、正直う〜〜〜ん・・・って感じ。

北九州監禁殺人事件からインスパイアされたの、

「詐欺師が直接殺さないで他人を使って殺させる」「通電する」くらいしかなくね・・・?

ああ、まあ一家まるごと巻き込んではいるか。

今改めて事件のwiki見てきたけど、全然別物じゃないですかぁ。

”実際に合った事件をベースに”なんて謳い文句をつけて告知するもんだけに、肩透かし感を喰らってしまったかな。

冷たい熱帯魚は映画を見て事件を知ったのですが、調べると「これは事件に沿った映画だな」と思うことが多々あったのですが今作に関してはなーーんも関係してないじゃんね!!!

そして今作の何よりも一番ダメなところは

椎名桔平演じる田村のキャラの薄っぺらさ。

しょぼいねー。こいつに騙されるか?どう考えても近寄りたいとは思わないだろ?って感じの薄っぺらさが・・・

何度も冷たい熱帯魚を引き合いに出してしまうのが申し訳ないんですけど、

冷たい熱帯魚村田は本当に策士で、この人の言う事に従うしかない、暴力を振るわれても納得、反抗できない危うさのある人なんです。

愛なき森で叫べ村田(同名なのがニヤリとくるところ)はひたすらにひょうきんな女タラシのイメージ。ずっとひょうきんなせいで詐欺師ってよりかは

「能天気なバカ」にしか見えないんですよね・・・

別に殺しを強要するシーンも怖くないし・・・

なぜ女っていうのはこういう危ない男にハマってしまうのでしょうね。アホくさ。

カリスマ性を微塵も感じられなかった。

ひたすらこいつがいけ好かないが故に、面白くないんですよね。

もうちょっとこのキャラを丁寧に時間をかけて、上手に見せて欲しかった。

正直美津子が主人公だよね。

北九州監禁殺人事件にフォーカスを置くよりかは、美津子をメインとして「詐欺師を愛しつつも過去に囚われてうまくいかない内に惨劇に巻き込まれる」ってとこを観る映画だったらここまで文句も言わなかったかな・・・って気持ちもあり。

そういう見方をしたら「ああ、今作もちゃんと園子温ワールドだ」って見れたかも。

ひたすらに無駄に見えてしまうんですよね、事件にフォーカスを置くと、前半の学校のくだりとか・・・

見方を分かった上で2周目を見たら楽しめそう。

でも、やっぱ途中でパンク一家になっちゃうのは興醒めです。コメディすぎ!!!

あそこで観るのやめようかと思ったわ!!

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こんだけ文句を言いながらも、好きなところもあるんですよ。

美津子が好きだった”ロミオ”、めちゃんこ可愛いですよね。

予告編の最後に「美津子、こっちへおいで」って誘ってくるシーンがあるんですけど可愛いのなんの・・・随所にキーパーソンとして出てくるんですけど、心に残る役だなって思います

美津子が村田から貰った50円玉でグッチャグチャのリストカットするシーンとか。

女の執着心を気持ち悪く撮ってくれるので監督大好きです!!

後は戸川純が好きなので美津子と妙子の学生時代の回想シーンに

「蛹化の女」が挿入歌で使われてたのがとっても好感度高いです。

美少女✖️レズビアンへの背徳✖️学校を神聖化してくれるいいチョイスでしたね・・・・

この曲の歌詞に

”それはあなたを思い過ぎて変わり果てた私の姿

月光も凍てつく森で

樹液すする私は虫の女”

とありますが、ロミオことエイコを思い過ぎた美津子が、過去の甘い思い出をひたすら思い返し未だに引き摺っている姿と重なる気がしませんか?

”いつのまにかあなたが私に気づくころ

飴色のはらもつ虫と化した娘は

不思議な草に寄生されて

飴色の背中に悲しみのくきがのびる”

って歌詞も、あなた(=妙子)が美津子に気づくころには

不思議な草(=村田)に寄生されてるんですよ・・・!?

ってまで考えたら深読みしすぎ?笑 割とピッタリな歌詞だなぁと思ってます。

折角村田に洗脳されてパンク化したんだから、同じ戸川純の「パンク蛹化の女」も

挿入歌に使ってくれたら良かったのに・・・ねぇ。

折角なのでどっちも聴いてみてください。

蛹化の女(むしのおんな) 戸川純
戸川純 パンク蛹化の女

***

まぁまた観たいな〜って感じの作品でした。

園子温の作品って批判もとっても多いんですけど、

なんか癖になっちゃうところがあるんですよね。

こんだけ文句言いつつも、園子温、結構好きです(あまのじゃくですね)

そんな感じでした!

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